長時間労働、残業代未払い – 日本の労働環境における課題

1950年代、戦後の日本は勤勉さについて極めて高い基準を設けており、高度経済成長期にある多くの日本企業は、従業員の奉仕や忠誠、長時間労働と引き換えに社会保障と高給を提供していました。大手企業で働きたければ、一般の労働者は滅私奉公をし、転勤を受け入れる必要があったのです。そしてそれは当時、誰もが当たり前のように受け入れている代償でした。

しかし、この慣例は現在でも続いており、残業は日本文化の一部となっています。多くの会社では上司より先に退社することは失礼だとされており、そのために多くの労働者がストレスを感じ、プライベートな時間をとれない原因となっています。

命を脅かす日本の労働文化

2016年の報告書によると、過労死による死者は191人に上っています。日本の労働者のうちおよそ5人に1人はほぼ残業代未払いの状態で月に80時間以上の残業をしており、危険にさらされています。さらに日本の労働者の10人に1人は毎月100時間の残業をしているとされています。

有給取得率に関して言えば、日本人の有給取得率は50%であり、これは日数にしておよそ8日に相当します。政府はこの問題を十分認識し、毎月の残業時間の上限を100時間に定めており、この法律に違反した企業は処罰の対象になります。

一方、従業員がこなすべき仕事量を問題にしない限り、企業は従業員に対して朝や昼休み、あるいは自宅で仕事を終わらせることを強いることになると訴える人も少なくありません。

出生率と低生産性

日本は低い労働生産性に悩む一方で、人口問題の危機にも直面しています。現在、日本の1日当たりの死亡数は出生数を大きく上回っており、多くの専門家はその原因として過酷な労働が出生率に直接影響を与えていると指摘しています。

若者が家庭を持つことを推奨、支援するための有意義な対策が行われても、日本の労働者は生活と仕事のバランスをとるのが難しいと感じているため、無駄な努力となっているのです。 

日本はこの問題にきちんと向き合う必要があります。

日本経済に対する期待の高さも働き方改革を阻む原因の一つかもしれません。多くの日本企業が、世界中から高評価を得ている一方で、雇用削減やインフラに対する懸念は常にあります。ここ数年にわたり賃金が変わっていないことから、従業員は残業について文句を言いづらいと感じているのかもしれません。

出生率を高め、雇用者が満足できる労働環境を実現させるためには、大きな変革が必要とされています。